ハルシオンの製造理念:
わたしたちのもの作りのしかた

パイオニアー36ウィング用のコーデュラ素材の
溶着準備をするペリー・ブラントン。
 ダイビング業界では、“器材生産”といっても、アジアなどでいわゆるOEM生産をするか、既製の器材を選んで自社ブランドとして市場に供給するのが普通です。ブランド・ロゴを貼り付けて、流通倉庫をに在庫しておくだけのダイビング器材メーカーが多いのです。

ハルシオンのやり方は少し違います。
 
 まず私たち全員がダイバーです。ケーブ・ダイビングやテクニカル・ダイビングで問題が起きても、ハルシオンのスタッフは現役ダイバーとして、正しい解決法が見つけられます。自分の器材を作るためにダイバーが設立したハルシオンは、すべての生産工程を自社工場内で直接管理しています。金属プレスやプラスチック成型こそしませんが、素材を裁断し、デルリンロッドを削り、最高のダイビング器材を作り出す、仕事熱心な熟練スタッフがハルシオンにはそろっています。


ハルシオンの縫製機と品質管理部。
 スティーブ・プリアムとニッキ・ヒゲンボサムの2人が製造スタッフの代表です。スティーブは、ハイスプリングスで生産を開始したときに入社した、最初のスタッフのひとりで、余暇には、射撃大会用の先込銃を自作するほどの、細部まで目のゆき届く技術者です。鉛加工技術者として入社し、現在では製造部門の責任者です。ニッキは縫製部門からスタートし、現在ハルシオンの仕入れ部門を統括し、さらに非常に厳しいハルシオン製品の品質管理を担当しています。

 部品材料が工場に届く前から、ハルシオンのもの作りは始まります。製品開発チームは、ハルシオン製品の品質へのユーザーの期待に応えるために、つねに新素材のテストを続けています。例えば、バックプレートにはアメリカ軍規格の材料が、機構部分には自動車、ハイテク医療、ロボット、宇宙産業用の新素材が使われています。ウィングの繊維素材1メートルから、ディフェンダースプールのボルトスナップ1個にいたるまで、搬入される材料は、品質管理チームによって徹底した検品がされています。

 検品が終わると、素材はそれぞれ機械部門、繊維部門に送られます。機械部門では、旋盤、穿孔、溶接などの作業がおこなわれます。DIRホースキット、MCシステムなどのホースもすべて自社工場で加工されます。繊維部門では、高周波ミシンによる熔着作業の準備がおこなわれます。ハルシオンは、ウィングのシェルやブラダー、膨張式シグナル、リフトバッグなどの溶着作業を、自社施設内で行える、ごく少数のダイビングメーカーです。ハルシオンの溶着製品が永久保証なのは、自社加工できるのがその理由です。溶着作業後、膨張式の器材はさらに圧着され、オーバープレッシャー・ヴァルブなど細かなパーツが取り付けられ、仕上げ作業がなされます。
 
 できあがった製品はすべて、品質管理部に送られて、膨張式の器材は24時間膨らませてテストされます。エクスプローラー、プロテウス、スカウトなどのライトはすべて、300フィート/91メートル相当の圧力テストの後発送されます。ハルシオン製品はすべて、最終テストに完全に合格したものだけが、世界各地に出荷されます。

ハルシオンMCシステムとライトが
映画“ Into the Blue ”に登場。
 ハルシオンの一貫生産システムには、特別オーダーにすぐに対応できるという大きな利点があります。軍仕様の器材も、一般的なダイブチーム用器材も同時に作れるのです。ハルシオンの器材は、ハリウッドにも進出しました。作品の中にも登場し、撮影スタッフ用器材にも使われました。ハルシオンの水中ライトは、ドキュメンタリー撮影に使われ、世界中の映画に登場しています。ハルシオンの器材は、テレビシリーズ Alias(邦題エイリアス)、ピアス・ブロスナンとウッディ・ハレルソン主演の After the Sunset 、ジェシカ・アルバとポール・ウォーカー共演の Into the Blue などの映画にも使われています。

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